左打者が放つ左中間へのライナーとアーチ式コンクリートダムは、力強さと美しさを兼ね備えているという点で似ている。 Baseball is my real life!
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「三沢-川田」というカード
さて、直前のエントリーで小橋の復帰戦に疑問符を投げかけたわけですが、俺が感じる「物足りなさ」の答えが何となく分かってきました。

足りないのは…そう、川田利明。


正直、川田が今どこで何をやっているのか知りません。馬場さん亡き後、三沢を初めとした「全日大量離脱事件」以降、川田は渕と共に全日に残り、武藤や小島らと熱戦を繰り広げていたことまでは知っていますが、その後ハッスルとかに出たり等、「デンジャラスK」とは程遠い行動に関しては全くといっていい程興味がありませんでした。


話は逸れますが、以前も書いたとおり、俺はベタともいえる四天王時代の全日至上主義者です。中でも三沢に関しては「最高のレスラー」と信じて疑わず、「全てを受け切り、且つ試合に勝つ」という全日が誇った「2・9プロレス」の象徴であった彼に、心底狂喜乱舞したものです。今は中年太りのオッサンになったようですが…

四天王時代の全日ファンに「あなたの選ぶベストバウトは?」と問いかけたら、恐らく以下の答えが大半を占めると思います。

「三沢対小橋」
「三沢対川田」

どうでしょうか?俺はそう思うんですが…
つまり、鶴田引退後の全日の象徴は確実に三沢であって、「対戦相手として小橋と川田のどちらが三沢をより引き立てるのか」という見方ができると思います。
あぁ、もちろん「全日の象徴は小橋だ」とか「俺は三沢が嫌いだ」という意見も承知してますよ。でも俺が三沢大好きなんで、ここは三沢中心で話を進めます。ご了承を。


俺が初めてプロレスを見る人に薦めるとすれば、間違いなく三沢-小橋です。「命がけのプロレス」を感じやすいし、大技を含めて非常に分かりやすい。エルボーとチョップの応酬、危険極まりない角度で放たれ続ける投げ技、結末が読めない試合展開…「珠玉のカード」として、幾度となくプロレス大賞のベストバウトを受賞してきてわけですし、確かに面白いし。俺も熱狂しました。

でも、俺が本当に好きなのは三沢-川田なんですね。

三沢-小橋のカードに比べれば、明らかに華がない内容。高校時代から続く彼らの因縁?がその原因なのか、ひたすらエルボーを打ち続け、顔面を蹴り続ける。それはプロレスというよりもケンカに近い。三沢-小橋が「見る者を魅了する試合」であるならば、三沢-川田は「見る者を唖然とさせる試合」というべきであろうか。一度もベストバウトに選ばれていない(と思った)のは、そういうところが強かったのかな、とも思いますが。

そこには華麗な技や「基本」といわれる流れ(繋ぎ)は必要なく(もちろんキチンとありますが)、とにかく目の前の相手を文字通り「叩き潰す」ことしかない。例えば同じ投げっ放しジャーマンでも、小橋に放つのと川田に放つのでは、どこかエグさが違うし、典型的なのはエルボー。川田戦になると必ずといっていいほど「120%エルボー」が出る。明らかに他の選手(無論小橋も)に放つエルボーとは一線を画しているのです。
「小橋が相手なら躊躇いもなく全力を出せる」と以前三沢は言っていましたが、本当は川田にこそ全力を出していたんだろうと思います。小橋に対しては「プロレスラー・三沢光晴」の全力を、川田に対しては「人間・三沢光晴」の全力を。

馬場さんが提唱し続けた「プロレスは受け(身)だ」という趣旨からすれば、四天王の試合の中で唯一その趣旨から外れていた試合。四天王プロレスの中でも異質な部類に入ると思います。


三沢-川田にあって三沢-小橋にないもの――

結局のところ、一歩間違えれば「ただの殴り合いのケンカ」という危うさなんだと思うんです。そこに「節度と加減」は皆無。それは三沢と川田という、ある種特別な関係だからこそ成り得ることなのであって、川田がいなければ「鬼の三沢(by福澤アナ)」はなかったと思います。

あくまで三沢-小橋は「純プロレス」の最高峰であって、永遠に語り継がれるべきカードだと思います。福澤さん曰く三沢は「エルボーの貴公子」「プロレスの申し子」でいいんです。「プロレスとは?」と問われれば、有無を言わさず'98年10月31日の三冠戦(エプロンからのタイガードライバー敢行、ワンツーエルボーでのフィニッシュ)や'03年3月1日のGHC(花道からのタイガースープレックス敢行、バーニングハンマーでピン)を見せればいいんです。

でも、そこから一歩入り込んで、「ケンカとプロレスの間を行き来しているが、ギリギリでプロレスとして成立している」という、ある意味誰にもマネできない高度な試合が俺は大好きなのです。


三沢-小橋を「陽」とすれば、三沢-川田は「陰」というんでしょうかね。
でも、全日が初めて行った東京ドーム興行、メインは他でもない三沢-川田の三冠戦(実質的な川田初の三沢越え)でした。
馬場さんが言った「今一番自信を持って送り出せるカード」という意味、今になって再度納得です。
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